医療業界にいると
どちらを選んでマイナスの選択肢とか
どちらを選んでも一長一短があるため
結局はプラスマイナスゼロ。と言う事が時々あります
私は割とこういう話が好きで
何で好きかというと、色々考えるからです。
自分だったらどうするだろうか。と言う事を考えて
人と話すと、大体他の人は自分とは違う考えを持っています
全く同じ考え。と言うのは殆どありません
どうして違う考えに至ったのか。と言う話を聞くと
なるほどと思えるところもあるため
非常に勉強になります
だからこそ、話し合いというのは面白いですし
こういう人それぞれ答えの違う問題というのは、面白く思うわけです
先日読んだ話は、こんな感じでした
もう病気も末期で食欲も少なくなってきた患者のAさん
仲の良い病院職員であるあなたに、こう告げます
「私はもうすぐ死ぬ。先生はまだ回復するから。助かるから。と言うけど
自分のことは分かる。私は助からない
死ぬのは別に怖くない。
でも死ぬ前に一度で良いから、駅前に昔から行きつけのパン屋さんがあるから
そこのあんパンを食べたい。昔から大好物だったんだ。
私はもう自分で歩くことも出来ないし
家族に買ってきてと頼んでも買ってきてくれない
だから、頼めるのは貴方だけなんだ
どうか頼む。一口でも良い。死ぬ前に、大好きな、あのあんパンが食べたい」
確かにAさんの容態は少しずつ悪くなっています
このまま悪化すれば、亡くなる可能性もあります
貴方は、この駅前のパン屋を知っています
買ってきてあげる事は簡単に出来ます。
でもAさんは、糖尿病で食事制限もあるし
そもそも、入院中は、病院食以外は食べてはいけない事になっています
もしかしたら、Aさんがあんパンを食べることが出来るのは
これが本当に最後になるかも知れません
しかし、病院職員である貴方が、患者さんに言われて食べ物を買ってきて
それを食べるのを容認する。と言うのは、重大な病院に対する裏切りになります
見つかれば、もしかしなくても上司に怒られます。
さて。あなたは、どうしますか？
と言う事でした
簡単に答えが出ないからこそ、色々考える事が出来るので
非常に面白かった（興味深かった）です
