すごい 雑感

思いついた事を書いていくところです

ローマ法王の休日を見ました(後半ネタバレ有り)

アマゾンプライムビデオにて

ローマ法王の休日を見ました

今回の記事では、タイトルに従って法王と書きますが

最近は教皇となっていますね。でも今回は映画が作られた時期を考え、法王で通します

 

一応コメディと書かれていたので

ギャグなのかな?と思いましたが

コメディはコメディですが、ギャグではなく、シニカルなコメディで

ゲラゲラ笑うような感じではありません

よくよく考えると、クスリと笑えるような感じです

 

私は結構こういう感じの笑いは好きです

好き嫌いは分かれそうですが

 

話はローマ法王が亡くなり、次のローマ法王を決める選挙が始まります

ローマ法王と言えば、キリスト教で一番偉い人です

選挙に集まった人は、皆自分が法王になりたい。と思っている

少なくとも、有力候補の人は、法王になる意欲を燃やしている。と思いきや

選挙の時に皆はこう祈っていました

 

神よ。どうか自分が選ばれませんように…

 

そして選ばれたのは、有力候補の枢機卿ではなく、全く無名の枢機卿でした

彼が選んだ行動とは…!

 

かなり賛否両論になるとは思う作品ですが

少なくとも、議論するところがあると言うのは、良い作品の証拠だと思います

みんな「良かったよね」で終わっていては、面白くないですものね

私は、この作品は面白かったです。

 

以下ネタバレとなります

 

まず、この作品はよくキリスト教関係から中止と言われなかったな。と思います

上映中止となってもおかしくないんじゃないかと思います

 

笑えるポイントは多くあります

 

枢機卿は自分が法王にはなりませんように。と祈るし

結局のところ法王を「押しつける」し

押しつけられた法王は重責に押しつぶされそうになって逃げるし

治療に来た精神科医のカウンセリングも他の枢機卿が皆見ていて上手く行くはずもなし

他の枢機卿は観光旅行に行こうとのんきだし

キリスト教報道官は法王は居なくなっていない。と嘘をつくし

暇なのでみんなでバレーボールを始めるし

 

キリスト教枢機卿という、いわゆる責任のある立場にあると思いきや

中身は普通の人間。と言うところが、一番笑うポイントだと思うのですが

キリスト教をバカにしている!と怒られなかったのは凄いなぁと思います

 

逃げた法王様。色々あって最後は結局掴まってしまい

法王の仕事をやらなくてはいけなくなってしまいます

(だからこそ、休日。なのでしょうが)

 

でも、皆の前で挨拶をする段階になって

私は、下手したら投身自殺でもするんじゃないかと思っていましたが

法王は「法王の仕事は私には出来ません。私も導かれる側。皆さんと同じなのです」と宣言し

退場すると言う壮絶なバッドエンドです

 

でも、やりたくもない人に法王を押しつけて

枢機卿みんなで賛美歌まで歌って逃げられなくするし)

それで大失敗しました。と言う内容ですが、そりゃ当然だと思います

 

やりたくもないのに、選ばれてしまった法王様

必死で逃げた法王を探したり、色々手を尽くしたキリスト教の報道官

そして多くのキリスト教信者

 

全てにおいて、結果的に不幸が待っていました

でも、法王という、これだけの重責でも逃げると言う選択肢が取れることに関しては

考えてみても良いのかも知れません

 

本当に嫌なことで、無理なことであれば

やらない。と言う事も選択肢にあるよ。と言う事を教えてくれていると考えると

ある意味ハッピィエンドではあります(作中の登場人物にとってはバッドエンドですが)

 

じゃあどうすれば回避できたのか。と言う事に関しては

正直なところ、枢機卿は皆自分に当たりませんように。と祈っているところから

結局誰が選ばれても同じ結末になる可能性が高く

こういう人が枢機卿をやっている。と言う時点で

バッドエンドは決まっていた。と言うシニカルな笑いを誘います

 

この辺がキリスト教の腐敗を描いているな!けしからんと怒られないあたり

キリスト教は懐が広いなぁと思います

 

ネタバレまで読んでしまっては、オチも全て分かってしまっているでしょうが

気になる方は、見てみると面白いと思います

音楽も凄く良いですよ